海上保安官に協力援助した者等の災害給付について

海上保安官に協力援助した者等の災害に関する法律に基づいて、海上保安官に協力援助した者等の災害につき、国が療養その他の給付が行われます。

※災害とは・・・負傷、疾病、障害又は死亡のことをいいます。

 

【給付対象者】

1 国に責任がない場合の給付の特例

①海難の発生に際し、国の責任で給付をする場合を除き、海上保安官が当該海難の救助の職務を執行し、又はこれに協力援助を求めることが相当と認められる場合に、職務によらないで自ら当該救助に当たった者が、そのために災害を受けたとき。

②海上における殺人、傷害、強盗、窃盗等人の生命、身体又は財産に危害が及ぶ犯罪の現行犯がおり、かつ、海上保安官がその場にいない場合に、職務によらないで自ら当該現行犯人の逮捕又は当該犯罪による被害者の救助に当たったもの(一部のケースを除く。)が、そのため災害を受けたとき。

 

⑴給付の対象とならないケース

① 1②における犯罪の被害者

② 1②における現行犯人

③ 被害者の配偶者(事実婚と同様の事情にある者を含む。)又は直系血族

④ 現行犯人の配偶者又は直系血族

⑤ 被害者の同居の親族又は被害者と同一の世帯に属する者

⑥ 現行犯人の同居の親族又は現行犯人と同一の世帯に属する者

⑦ 現行犯人の当該犯罪を誘発した者その他被害者の当該被害の発生につき責任がある者

⑧ 警察官その他法令に基き当該犯罪の捜査に当たるべき者が制止したにもかかわらず、現行犯人の逮捕又は被害者の救助に当たったもの

⑨ ①~⑨以外に海上保安庁長官が、その者の現行犯人の逮捕又は被害者の救助に当たった行為が海上保安官の職務に協力援助したものに該当しないと認める者

 

2 国の責任で給付する場合

犯人の逮捕又は海難救助その他天災事変の際の人命若しくは財産の救助の職務にあたっている海上保安官が、その職務を行う上で必要な援助を求めた場合その他これに協力することが相当と認められる場合に、職務上の義務がない者が海上保安官の職務遂行に協力援助した者(協力援助者といいます。)が、そのために災害を受けた場合です。

 

【給付を行う機関】

海上保安庁

 

【給付の種類】

①療養給付:協力援助者(給付の特例の場合において、海難救助又は現行犯人の逮捕若しくは被害者の救助に当たった者を含む。以下同じ。))が負傷し又は疾病にかかった場合における必要な療養又は当該療養に要する費用の給付

②傷病給付:協力援助者が負傷し又は疾病にかかり治っていない場合において存する障害に対する給付

③障害給付:協力援助者が負傷し又は疾病にかかり治った場合において、それでも存在する障害に対する給付

④介護給付:協力援助者が傷害給付又は障害給付の給付の事由をなった障害により必要な介護を受けている場合における給付

⑤遺族給付:協力援助者が死亡した場合におけるその遺族に対する給付

⑥葬祭給付:協力援助者が死亡した場合における葬祭を行う者に対する給付

⑦休業給付:協力援助者が負傷し、又は疾病にかかり、そのために今まで得ていた事業収入を得ることができない場合において、他に収入の方法がない等特に必要があるときにされる給付

 

【給付金額】

給付基礎額が定められており、8,900円

※ただし、協力援助者の通常の収入の日額と比べて公正を欠くと認められる場合は、14,200円を超えない範囲において相当と認められる額

協力援助者に扶養家族がいる場合は、上記給付基礎額に加算され、加算して得た額が給付基礎額となります。

 

【提出書類】

災害発生申告書(第一号様式)

 

【提出先】

災害の原因である事故が発生した最寄りの海上保安部の長

 

【給付の請求方法】

上記の申告書を提出すると海上保安部等は必要な調査→管区海上保安本部本部長の災害認定→災害給付決定通知書の交付を受けます。

そして、災害給付通知書を受け取った者は、受けようとする給付の種類に応じて請求書に必要な書類を添えて、本部長に提出しなければなりません。

【給付金支給後について】

給付金額決定通知書の交付を受け、支給を受けた後、必要に応じて変更請求書や現状報告書を本部長に提出しなければなりせん。

 

その他申請や給付に関する事項については、弊所へお問合せ下さい。

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