環境規制に待ったなし！

海運業界にも環境規制の波が次々と押し寄せてきています。

御社の海務や工務担当のグループリーダーは、新しい環境規制に対応できているでしょうか？

◎EEXIの既存船への適用（2023年1月～）

EEXI：Energy Efficiency Existing Ship Index（航行時二酸化炭素放出抑制指標）

EEXIは、1トンの貨物を1マイル輸送する際の、船舶からの二酸化炭素の放出量を示す指標です。

計算式で表すと

EEXI＝エンジン出力×CO2換算係数×燃料消費率÷（積載能力×船速）

これから先は、数式がマニアックになるため割愛させていただきます・・・

そして、総トン数400トン以上の12種類の用途の国際航海船舶を対象に、EEXIの算定又は要求値への適合を義務付けとなります。（要求値への適合については、船種毎に一定のサイズ以上が対象）
既存船には、新造船に適用されるEEDIと同等レベルの規制値を適用されます。

国際条約である「MARPOL条約附属書Ⅵ」に基づき、2023年1月1日からEEXI規制が順次適用されます。
EEXI規制の対象船舶は、2023年1月1日以後のIAPP証書に係る最初の定期検査・中間検査において二酸化炭素放出抑制航行手引書（SEEMP）の承認を受け、「国際二酸化炭素放出抑制船舶証書」の交付を受けることが必要となります。

また、EEXI規制の対象船舶は、SEEMPの承認に基づき、新様式による二酸化炭素放出抑制船舶証書（IEE証書）が交付されます。これに伴い、EEXI規制の対象船舶以外については注意が必要となります。IEE証書の様式が改正されているため、旧様式の場合には寄港国によるPSCによる指摘の可能性があることから、2023年1月1日以後の定期検査・中間検査のタイミングで、新様式によるIEE証書の交付を受けておくのが無難と考えられます。（IEE証書書換申請が必要となります。）