バングラデシュ、リベリアがシップリサイクル条約に批准!!
2023年6月26日、バングラデシュ人民共和国(People’s Republic of Bangladesh)及びリベリア共和国(Republic of Liberia)がシップリサイクル条約(The Hong Kong International Convention for the Safe and Environmentally Sound Recycling of Ships, 2009)に批准しました。これにより、同条約への批准国数は22ヶ国、批准国の合計商船船腹量は世界の商船全体の45.81%、また批准国の直近10年における最大年間解体船腹量の合計は批准国の商船船腹量の3.31%となりました。つまり、同条約の発効要件である15ヶ国以上の批准、批准国の合計商船船腹量が世界の商船船腹量の40%以上、且つ、批准国の直近10年における最大年間解体船腹量の合計が批准国の商船船腹量の3%以上を満たしたことから、シップリサイクル条約は2025年6月26日に発効することになりました。
シップリサイクル条約の発効日である2025年6 月26日以降に建造契約が行われる総トン数500トン以上の全ての船舶は、インベントリ第1部(Part I of the Inventory of Hazardous Materials (IHM))の作成及び維持管理が義務付けられます。
また、2025年6月26日より前に建造契約が行われた船舶については、条約発効後 5 年以内(又は解体を行う時期まで)にインベントリ第1部を作成しなければなりません。
そして、2025年6月26日以降は、本条約の適用対象船舶は本条約下で承認を受けている船舶リサイクル施設での解体(解撤)が義務付けられることになります。
現在、EUや外国政府の要求のために、条約発効に先駆けてインベントリ第1部について船級協会等が「適合鑑定書」(Statement of Compliance (SOC))を発行してもらっている船舶所有者もいらっしゃるかと思います。今後は、条約の発効に伴い適合鑑定書から条約証書(International certificate)への書き換えが必要となりますのでご注意ください。
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